カイ二乗分布とは その意味と用途



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公開日:2023/4/16          

前提知識
 ・確率分布
 ・標準正規分布
 ・ガンマ関数


■カイ二乗分布とは

カイ二乗分布とは、平均値0、分散1の標準正規分布に従うn個の確率変数Z1, Z2,・・・Znをサンプルした時、 以下の様に確率変数の二乗和で表されるχ(カイ)の確率分布のことです。このときサンプル数nを自由度といいます。また、Γはガンマ関数といいます。



グラフに表すと以下のとおり。

■カイ二乗分布の意味

例えば以下の様に、標準正規分布に従うサンプルを1つだけ取り出した時(自由度n=1の時)、そのサンプルが取りうる値で最も可能性が高い値は「0」になります。 つまり、χn=0が最も可能性が高いので、その時のf(χn)が値が最も大きくなります。

またサンプルを3つ取り出した時(自由度n=3の時)、そのサンプルは全て0付近の値をとる訳ではないので、χnは0より大きくなることが想像できます。 ではどの辺りの値が最も可能性が高くなるかというと、3付近が最も可能性が高くなるという事を意味しています。


■カイ二乗分布の用途

サンプルを複数個取り出した時のχnを計測することで、そのサンプルが本当に標準正規分布に従っているサンプルなのかを検査することができます。 もしχnが理論値から大きく外れていたら、そのサンプルは規格外の部品であるという事が分かります。これをカイ二乗検定といいます。









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