|
前提知識
・べき乗則
■パレートの法則
パレートの法則とはイタリア経済学者ヴィルフレド・パレートによって発見された法則で、全体の数値の大部分(8割)は、全体を構成する一部の要素(2割)の数値によって構成されているという法則で、80:20の法則ともいいます。
なおパレートはゲーム理論におけるパレート最適を提唱した人でもあります。パレートの法則の具体例は以下。
・ 商品の売り上げの8割は、全顧客の2割で生み出されている。
・ 組織のアウトプットの8割は、よく働く2割の人が生み出している。(働きアリの法則ともいう)
・ プログラムでよく使用される8割は全体のコードの2割で占めている
・ プログラム処理時間の8割は、コード全体の2割の部分が占めている。
またパレートはこの様な現象を、以下べき乗則に従った確率分布で表すことができることを発見しました。これをパレート分布といいます。
■ジップ分布
ジップ分布とはパレート分布の離散型の確率分布で以下の式で表します。
ここで特にα=1の時をジップの法則といい、n番目の順位の占める割合(発生確率)は、最も多く発生する事象の占める割合のn分の1の発生確率となる。というものです。
<計算具体例>
計算方法のイメージをつけるため、簡単な例で説明します。Aさんら5人の資産は以下のとおりとなっています。これがジップの法則に従った確率分布となっているか確認します。
次にジップ分布を使わずに、単純に全員の総資産に対する割合を計算した結果は以下となります。結果的に、この分布はほぼジップ分布に従っていることが解ります。
サブチャンネルあります。⇒ 何かのお役に立てればと
|
|