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公開日:2018/10/14 , 最終更新日:2019/10/6
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前提知識
・論理回路
・レジスタ、キャッシュ
フリップフロップ回路とは順序回路の一つで、現在の出力が過去の出力結果に左右されます。一方、過去の出力結果に左右されない回路を組み合わせ回路といいます。
この回路の特徴は出力情報を保持する事ができるので、この特性を利用して情報の保持に必要なレジスタ、キャッシュや、シフトレジスタ等にこの回路が用いられます。
この回路はその特徴からラッチ回路とも呼ばれます(ラッチ(latch)は留め金の意味、転じて"保持する"という意味にも)。
■RSフリップフロップ
Rはリセット、Sはセットの略で最も基本的な回路の一つです。名前のとおり、Sに1が入ると出力は1、Rに1が入ると出力は0、それ以外は値を保持するのが特徴です。
RS型にもNAND回路を使ったものがありますが、ここではNOR回路を使ったものになります。
フリップフロップ回路の動作を理解するには、NORの真理値表を理解する必要があります。どちらか片方でも1が入力されると0になります。
動作の理解の仕方
この回路の難しいところは、片方の出力結果がもう片方の入力となっているので、どちらから考えれば良いのか迷うかと思います。
考え方のコツとしては、NOR回路はどちらかの入力一つでも1だったら、もう片方の値に問わず0を出力するという特性を利用します。従って、S=1(セット)を考えるときは
S側のNORから考え、R=1(リセット)を考えるときはR側のNORから考えれば、すんなり解るかと思います。
RとSどちらも1を入力するのは禁止
どちらも1を入力するとQは0になりますが、問題は次にRとSの値をどちらも0にした時にQの値が不定(1になるか0になるか解らない)となってしまう為です。
なお初期状態の時にも上記のような不定の値になってしまいます(全てが0になっている為、次の演算でQがどちらかの値になる)。これを防ぐため初期化処理の時にR=1もしくはS=1を入力し、値を固定させる必要があります。
■Dフリップフロップ
Dはディレイ、CKはクロックの略で、Dに入力した信号の値がTに入力したクロックの立ち上がりエッジによって出力値に反映され、それ以外は値を保持します。入力が出力に反映されるまでディレイが生じる事からDと呼びます。
NAND回路の真理値表は以下。
タイミングチャートは以下。
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