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公開日:2018/9/8 , 最終更新日:2022/12/26
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・In English
前提知識
・交流電流
・変圧器(トランス)
・整流回路
■AC-DCコンバータとは
AC-DCコンバータとは交流電流を直流電流へ変換する機能を持った回路ですが、単に交流電流を直流電流へ変換するだけならば整流回路で良いですが、
整流機能に加え電圧を変圧する機能も主に持っているのがAC-DCコンバータとなります。
用途は、家庭用コンセントや自動車のオルタネータから得られる交流電流の直流変換になりますが、
電化製品に付属されているのはAC-DCアダプター(ACアダプター)といい、これは特性の機器に合わせて目的の直流電流を取り出す機器の総称で、AC-DCコンバータと同じものです。
AC-DCの変換方法にはトランス方式とスイッチング方式があります。
■トランス方式
以下の様に変圧器(トランス)と整流回路が組み合わさっています。
■スイッチング方式
以下がスイッチング方式の回路図になります。トランス方式は変圧した後に整流していますが、スイッチング方式は整流した後に、スイッチングで高速にON/OFFして矩形波を生成し、その後もう一度整流しています。
この様にスイッチング方式はトランス方式に比べて複雑な回路ですが、高効率で小型化できるのが利点となります。
回路が複雑な方が小型化が難しいのではと思うかもしれませんが、この回路の体積を一番占めているのは変圧器の部分で、変圧器は周波数が小さいほど大きな変圧器が必要になります(その理由はこちらで説明)。
スイッチング方式はトランジスタ(スイッチ)を高速にON/OFFすることで高い周波数の電流を作り出せるため、変圧器を小さくすることが可能となります。
一昔のトランス方式を使用しているアダプタは重量感のある大きなアダプタでしたが、最近ではスイッチング方式のアダプタを使用しているため小型になっています。
なおスイッチング方式のデメリットとしては、トランジスタを使用したり、スイッチング時のノイズの影響を受けない様な回路が必要になることから、回路が高価になることが挙げられます。
■充電器の仕組み, 急速充電方法
充電器はACアダプターと基本的に回路は同じです。以下図のようにバッテリーとACアダプターが並列で接続されており、バッテリー電圧が低いときに充電されるようになります。
また急速充電はスイッチ回路のON/OFFを高速に行い電圧を上昇させることで実現します。この様にON/OFFの間隔を変更して電圧をコントロールする手法をPWM(Pulse Width Modulation)制御といいます。
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