マイコン構成要素、性能について



電気・電子回路
電気回路の基本
電気回路図の読み方の基本

オームの法則,キルヒホッフの法則

直列回路, 並列回路

電力

伝送損失

インピーダンス

交流電流

回路素子外観

コイル
RL回路

電磁弁 , リレー

コンデンサ
コンデンサの原理

RC回路

RC回路②

RLC回路

RLC回路のインピーダンス

半導体
半導体の原理

トランジスタ
・ダイオード
 ・還流ダイオード

 ・ツェナーダイオード

 ・整流回路
抵抗
プルアップ/プルダウン抵抗

終端抵抗
電圧変換器
変圧器(AC-AC)

AC-DCコンバータ

DC-DCコンバータ

インバータ(DC-AC)
オペアンプ
オペアンプの原理

反転増幅回路

コンパレータ
デジタル回路
デジタル回路とは

集積回路用語

論理回路

加算器、減算器

フリップフロップ

シフトレジスタ

マイコン構成要素

CPUパッケージの種類

メモリ(ROM等)

フラッシュメモリ

DRAM

AD(アナログデジタル)変換
モーター
モータの種類

モータの構造, 部品名

モータの損失

モータの電流位相

ブラシ付きDCモータ

ブラシレスDCモータ

ACモータ(誘導電動機)

3相/2相変換, クラーク変換

dq変換, パーク変換

正弦波生成, 三角波比較方式

ベクトル制御

センサ
温度センサ

圧力センサ

回転検出センサ

加速度センサ

ジャイロセンサ
その他
ローサイド/ハイサイド駆動

回路の故障検出

ブレッドボード

アース , 漏電ブレーカ

感電の原因

サージ電流

Hブリッジ回路

PWM制御

スイッチの種類

クロック発生器

扇風機の分解


公開日:2018/9/30 , 最終更新日:2019/7/1        

前提知識
2進数


マイコンとはマイクロコントローラ(Micro controller)の略で、演算機能を持ったCPU(Central Processing Unit)やメモリなどの回路を持った集積回路の事を言います。 マイコンとCPUを混同される場合がありますが、マイコンの構成要素の一つにCPUがあります。マイコンの構成例は以下のとおり。



それぞれの回路について説明します。

■ALU
ALUとはArithmetic and Logic Unitの略で、ここで四則演算や論理演算等の演算を行います。中身としては主に論理回路で構成されています (四則演算も論理回路で構成)。加算器、減算器についての説明はこちら

■ROM,RAM,キャッシュ,レジスタ
詳細をこちらで説明します。ROMはRead Only Memoryといい、読み取り専用のメモリとなり、主にプログラムやデータを格納します。 RAMはRandom Access Memoryといい、プログラムの演算結果などの変数情報を格納します。

■AD変換器
詳細をこちらで説明します。ADとはAnalog-Digitalの事で、アナログ信号をCPU内で扱えるようにする為にデジタル情報に変換します。

■マイコンの性能を決めるもの
マイコンの性能を決めるのにはいくつかの要素がありますが、技術(時代)の進化とともに重要視されてきたスペックが変わってきています。

① ROM
ROMは、CPUの処理速度ではなく、どれだけのプログラムの内容があるか、音声や画像等の容量を使っているかを示しています。 これはPCではなく、主に組み込み機器(特定の用途に特化した機能を持つ機器)で重要なスペックになっており、昔のゲーム機のNEOGEOはその凄さを表すのに100Mショック(第一弾は龍虎の拳(1992年))と言ったりしてました。 なお100Mバイトではなく、100Mビット(=12.5Mバイト)だったと後から知って私はショックを受けました。ちなみにファミリーコンピュータのドラゴンクエストⅢ(1988年)は2メガビット(256Kバイト)でした。

② ビット
ゲーム機にとってROM容量はCD-ROMなどの光ディスクが出てきたことで、大容量化が実現できました。次に注目されたのがビット数です。 ビット数とは一度の演算で処理できる能力を示しており、64ビットは2の64乗のデータを演算できます(詳細は2進数の項で説明)。 ファミリーコンピュータ(1983)は8bit、初代プレイステーション(1994)は32bit、NINTENDO64(1996)は64bit、プレイステーション2(2000)は128bitでした。

ビット数を上げるときに問題となるのは、演算方法が大きく変わるため、これまでのソフトウェア環境が使えなくなるという事です。その為、CPU性能を上げるために容易にビット数を上げることはせず、 2019年現在はPCもゲーム機も64bitが多く使われています。

③ クロック周波数
クロック周波数とは1秒間に何回の演算が可能かを表しており、例えば100MHzは1秒間に100万回の演算が可能です。 ゲーム機から話は変わりますが、PCのCPUは、以前はどれだけ高いクロック周波数を実現できるかが重要視されていました。 しかしクロック周波数を上げる際にはCPUの発熱が問題となり、およそ2004年以降はクロック周波数を上げるのは打ち止め感が出ております。

④ マルチコア、マルチプロセッサ(マイコン)化
上記の様にビットもクロック周波数も打ち止めとなった現在、最も主流となっているのは、マルチコア化、マルチプロセッサ(マイコン)化です。マルチコアは1つのマイコンの中にCPUが複数あり、 マルチマイコンとはマイコン自体が複数あるものです。どちらが性能として優れているかは用途によって異なりますが、一般的に次のような特徴があります。

<共通の特徴>
シングルコア/マイコンとの比較になりますが、マルチコア/マイコンはコア/マイコン間で処理の同期がとれないのが前提です。従って、厳密に処理を同期させたい場合は その機能を片方のコア/マイコンに集約させる必要があります。その為、独立に処理できない機能ばかりで片方のコア/マイコンばかりに機能があったりすると、マルチコア/マイコンの性能を発揮できない可能性があります。 逆に独立した機能があれば、各機能をそれぞれのコアに均等に配置することができ、パフォーマンスが良くなります。

<マルチコア>
・プロセッサは複数だがRAMは共有のため、片方のコアがアクセスしている間はもう片方のコアは待つので(待たせる処理を排他処理という)、その分パフォーマンスは低下します。 もしくは、待たずにデータを読み出すことも可能ですが、その際はデータの一貫性が損なわれるので、別の注意が必要になります。

・マルチマイコンは、それらマイコン間で情報をやり取りする場合、通信時間がかかるのに対し、マルチコアはコア間の通信時間が圧倒的に短い分パフォーマンスは良い。

<マルチマイコン>
・プロセッサが複数あるのと同時にROM/RAMも複数ある分、マルチマイコンに比べ多くのデータを処理できる。
・マイコン間の通信に時間がかかるため、そのマイコンだけで完結した処理を行うのに向いている。

⑤ RAM
RAMは演算結果を一時的に格納するメモリで、メモリへのアクセススピードが速いのでRAM容量が大きい程、処理は高速になります。 OSのバージョンやビット数によって認識できるRAM容量に上限がありますが、一般的にPCやスマートフォンの場合、RAMは多くしていた方が良さそうです。









サブチャンネルあります。⇒ 何かのお役に立てればと

関連記事一覧



電気・電子回路
電気回路の基本
電気回路図の読み方の基本

オームの法則,キルヒホッフの法則

直列回路, 並列回路

電力

伝送損失

インピーダンス

交流電流

回路素子外観

コイル
RL回路

電磁弁 , リレー

コンデンサ
コンデンサの原理

RC回路

RC回路②

RLC回路

RLC回路のインピーダンス

半導体
半導体の原理

トランジスタ
・ダイオード
 ・還流ダイオード

 ・ツェナーダイオード

 ・整流回路
抵抗
プルアップ/プルダウン抵抗

終端抵抗
電圧変換器
変圧器(AC-AC)

AC-DCコンバータ

DC-DCコンバータ

インバータ(DC-AC)
オペアンプ
オペアンプの原理

反転増幅回路

コンパレータ
デジタル回路
デジタル回路とは

集積回路用語

論理回路

加算器、減算器

フリップフロップ

シフトレジスタ

マイコン構成要素

CPUパッケージの種類

メモリ(ROM等)

フラッシュメモリ

DRAM

AD(アナログデジタル)変換
モーター
モータの種類

モータの構造, 部品名

モータの損失

モータの電流位相

ブラシ付きDCモータ

ブラシレスDCモータ

ACモータ(誘導電動機)

3相/2相変換, クラーク変換

dq変換, パーク変換

正弦波生成, 三角波比較方式

ベクトル制御

センサ
温度センサ

圧力センサ

回転検出センサ

加速度センサ

ジャイロセンサ
その他
ローサイド/ハイサイド駆動

回路の故障検出

ブレッドボード

アース , 漏電ブレーカ

感電の原因

サージ電流

Hブリッジ回路

PWM制御

スイッチの種類

クロック発生器

扇風機の分解