デシベルとは[dB] 対数関数の実用例



数学

公開日:2017/3/10 , 最終更新日:2020/10/4         

前提知識
 ・対数関数とは


■デシベル[dB]とは
デシベルとは音の大きさを表現する単位で、本来音の大きさは音圧で表すので単位はPaで表現します。しかし音圧は値の幅が広く、あまりに値が大きすぎると人間が感じる音の大きさが感覚と合わないため、 対数を使用して以下の式で定義します。人間の聴覚の限界と言われている音圧20μPaを基準とした時、0デシベルとなります。また音圧10倍ごとに20dB増加するため、 その特性を20dB/decとも呼びます。(decはディケードの略で、10倍という意味がある)



■人間の感覚との相関関係
対数が人間の感覚と似ているという理由を説明します。まず上記表のXとdBの関係をグラフにします。 ここでXを刺激の大きさ、dBを人間の感じる強さとします。



この特性は、刺激の絶対値が小さい領域では少しの刺激の増加でも人は敏感に感じ、刺激の絶対値が大きい領域では 刺激の増加の割にはあまり感じないという、人の特性に一致しています。これはフェヒナーの法則といい、人間の感覚は刺激の大きさの対数に 比例するというものです。

例えば20dB⇒60dBに変化した時に、デシベルでは3倍の増加に対し刺激は100倍与えられている訳ですが、人の感覚としては3倍の増加が素直な感覚なのです。

■デシベルの使用例
デシベルは騒音の指標だけではなく、制御工学における利得(ゲイン)の指標としても使うことができます。 具体的な実例としては、ボード線図の書き方で説明します。









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