電気自動車 普通充電と急速充電の違い コネクタピン配列



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公開日:2022/12/28 , 最終更新日:2023/8/17        

前提知識
コンバータ(AC-DC変換)
インバータ(DC-AC変換)
トランス(AC-AC変換)
整流回路(AC-DC変換)


■電気自動車 普通充電と急速充電の違い

電気自動車における、普通充電と急速充電の違いについて説明します。

<普通充電 (AC充電)>

普通充電の場合、電線から得る事ができる200Vの交流電流を家庭用電源などを介して車両に繋げます。そのためAC充電ともいいます。出力は、3kWや6kWなどがあります。 車両にはAC-DCコンバータを内蔵しており、ここでバッテリーの出力電圧レベルまで昇圧し直流電流に変換してリチウムイオンバッテリーに充電します。 なおこの車両に内蔵しているAC-DCコンバータをOBC(On Board Charger:オンボードチャージャー)といいます。

<急速充電 (DC充電)>

急速充電の場合、電源は普通充電と同じく電線から得る200Vの交流電流ですが、高い出力を得るために大掛かりな設備が必要になります。 従って車載はできないため、外部設備で昇圧した直流電流を直接バッテリーに供給します。急速充電機の中身は以下のとおり、AC⇒DC⇒DC⇒AC⇒AC⇒DCと変換し電圧の直流を生成して車両に供給します。 車両には直流電流を供給しているためDC充電ともいいます。出力は50kWのものや、100kW以上の設備もあります。


■充電コネクタの違い

日本や欧州、アメリカで充電方式が異なります。

<日本の充電コネクタ>

日本の充電方式は普通充電と急速充電とで分かれております。この急速充電方式をCHAdeMo(チャデモ)といいます。通信規格はCANを採用しております。


<アメリカの充電コネクタ>

アメリカの場合、充電コネクタ形状が普通充電と急速充電が一体になっているタイプがあり、それをCOMBO1 (CCS:Combined Charging System)といいます。 通信規格はPLCを採用しております。



上記方式の他にはNACS(North American Charging Standard)というテスラが開発した充電方式があります。当初はテスラ車専用の方式でしたが、テスラが規格を一般公開しました。 その結果、日本メーカーでは日産がこの方式を採用する事を発表しました。本方式の特徴は、DC端子とAC端子が共通となっており、他の方式に比べシンプルな構造になっています。


<欧州の充電コネクタ>

欧州の場合も充電コネクタ形状が普通充電と急速充電が一体になっており、COMBO2といいます。 COMBO1と異なるのは、AC充電が3相交流に対応しているため、高い出力で充電が可能です。









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