光の性質



力学・物理学

公開日:2024/2/29          

前提知識


■光とは

光とは電磁波の一種で、波長が10nm~100μmの電磁波を指します。太陽光はこれら波長を含む電磁波ですが、地表までに主に届くのは可視光線となります (紫外線なども可視光線に比べれば微量だが到達する)。 光の正体は素粒子の一つである光子となります。従って光は粒子の性質を持ちますが、その一方で波の性質も持っています。 これは光子に限らず素粒子は、高速で移動している時は波の振る舞いをするということを、フランスの物理学者のルイ・ド・ブロイが発見しました。以下をド・ブロイの関係式といいます。



例えば、野球ボール程度の大きさの物体を投げた場合、上式において波長λは非常に小さな値になるため、波の性質は無視できると解釈する事ができます。

■光は波と粒子の性質を持っている

<波の性質:光の回折、干渉>
以下はヤングの実験です。スリットを通った光源の光がスクリーンに映し出されるとき、光の強度分布は縞模様の様な形となります。


<粒子の性質:光電効果>
光電効果とは、光を金属に当てると、金属から電子が飛び出す現象のことです。電子が飛び出すのは以下法則があります。

① 周波数が所定値以上の光の場合に電子が飛び出す
② ①のとき、光の強さを上げると飛び出す電子の数が増える
③ 周波数が所定値以下の場合、光の強さを強くしても電子は飛び出さない




光が波であるとすると、波のエネルギーは振幅と周波数に比例するため、周波数が小さくても光の振幅(強度)を高めれば電子は飛び出す筈ですが、その様になりません。 光が粒子であるとすると、一つの粒子のもつエネルギーの総量に依存して電子が飛び出すか否かが決まり、光の強さは粒子の数によって決まると考えたら、所定周波数以上の光を強くしたら飛び出す電子の数が多くなるという現象とも一致します。

これをアインシュタインが提唱した光量子仮説といい、光子一つのエネルギーを以下で表します。またエネルギーは光子の数に比例します。



■光の速さ

光の速さは約30万km/sで、1秒間に地球を7周半と覚えます(地球は1周4万km)が、正確には以下のとおり。










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