機械学習とは　(Machine learning)

■機械学習とは
機械学習とは、大量のデータから特定のパターンを学習させ、未知のデータを学習したパターンに当てはめる事で、パターンに当てはめるアルゴリズムを明示的に指示することなく、学習の仕方をプログラムすることによって実現する技術です。

以下は機械学習のアルゴリズムの適用例です。手法はあくまでも一例で、例えばサポートベクターマシンで回帰や分類もできますし、ニューラルネットワークは強化学習にも用います。

■AIと機械学習の違い
AI(Artificial Intelligence)は人工知能のことですが、その定義は様々な意見があります。私は「あたかも人間の知能のような高度な振舞い(認知、判断、行動)ができる、人工的なもの」という概念であると理解しております。対して機械学習は、AIを実現するための手法/手段です。

AIには特化型AIと汎用型AIがあり、前者は特定の作業のみを得意とするAIで、後者は人間の知性のように特定の用途に限定せず自律的に考え行動するAIです。先ほどの定義に従うと、特化型AIはAIという名前がついていますが、AIとは呼べるようなものではないと考えます。そして2021年現在、汎用型AIの実用には至っておらず、その兆候も見られません。したがって、AIが人類の脅威となる可能性は現在はないと言ってよいでしょう。詳細はこちら「AIどれほど人を支配しているか」でも述べています。

AIはあくまでも概念なので、技術の進化とともにAIだとこれまで考えられていたものが、とって変わっていきます。イギリスの数学者アラン・チューリングが1950年に「チューリングテスト」というものを考案しましたが、それは人間とAIを搭載した機械を会話させ、人間が相手が機械と気が付かなければ、それは人工知能と考えてよいというものです。

1999年に発売されたセガサターン用ソフトのシーマンに、会話機能を持つ人工知能が搭載されていると話題になり、チューリングテストはおそらくクリアしないでしょうが、当時の基準としては、人工知能と称しても許されるレベルだったのかと思います。 2021年現在は機械学習が最もAIに近いものであると言われていますが、それも将来には異なるものに代わっている可能性は十分考えられます。