周波数分析,トレンド除去方法



デジタル信号処理

公開日:2019/5/20         

In English
<前提知識>
周波数分析の方法
DC成分の影響
最小二乗法


■トレンド除去とは

信号に入っているオフセット的な要素の事をDC成分といい、周波数分析をする場合のDC成分の除去方法についてこちらで説明しましたが、 ここでは以下の様に時間とともにDC成分が変化する場合、信号がトレンドを持っているといいますが、そのトレンド成分の除去方法について説明します。このことをトレンド除去といいます。


■トレンド除去の方法

トレンド除去する方法は、最小二乗法を用いてこの信号の近似式を求め、それを元の信号から差し引けば良いです。



上記を周波数分析した結果は以下のとおり。トレンド除去前に比べ、信号に入っている周波数帯が変化していますが、これがトレンド除去した信号の実際の周波数です。



■トレンド除去の注意点

周波数分析をする際、トレンドを除去した方が必ずしも良いとは限らず、目的や用途に応じて使い分ける必要があります。 それは、このトレンドにこそ重要な情報や発見が含まれているかもしれないからです。目的が明確になっている場合は良いのですが、 ビッグデータから何か新しい情報を見つけ出すときなど、いろんな視点からデータを分析する際にはこのトレンドが役に立つ場合もあるのです。









サブチャンネルあります。⇒ 何かのお役に立てればと

関連記事一覧



デジタル信号処理