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前提知識
・デジタルフィルタとは
・Scilabとは
ラプラス変換によって得られた連続型のs関数を、離散型のz関数に近似する双一次変換について説明します。s関数とz関数の関係は以下のとおり。
![](new284.png)
■双一次変換とは
結果から示すと双一次変換式は以下となります。s関数に以下式を代入するとz関数に変換できます。後ほど具体例で示します。
![](new285.png)
何故上式になるのか説明します。先ず、s領域での積分の伝達関数は以下となります。
![](new286.png)
積分は面積を求めることと等しいので、離散時間における面積を求めます。
![](new287.png)
上記において面積Sは台形とすると、
![](new288.png)
ここで上式において(t-1)は一つ前の値を意味しており、これをZ-1とおくと、
![](new289.png)
となり、双一次変換式を求めることが出来ました。
■ローパスフィルタの双一次変換
上記の具体例として、ローパスフィルタを双一次変換します。s領域におけるローパスフィルタの伝達関数は以下。
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上記に(1)式を代入します。ここで計算簡略化のため、便宜的にK=1とします。
![](new292.png)
<ブロック図で表現>
上式をブロック図で表現すると以下となります。
![](new294.png)
<Scilabでシミュレーション>
以下となります。比較として連続時間のローパスフィルタも付けております。なお気を付ける事として、時定数はサンプルタイムより大きくする必要があります。
Scilabの詳細についてはこちら。
![](new295.png)
シミュレーション結果は以下のとおり。連続時間ローパスフィルタに比べて荒いですが、動きは意図どおりとなっております。
もっと細かく動作させい場合はサンプルタイムを小さくすればよいです。
![](new296.png)
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