オルタネーターの仕組み, 電気回路



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プラントモデル

公開日:2020/10/19         

 ・In English
前提知識
 ・交流電流
 ・AC-DCコンバータ
 ・PWM制御


■オルタネータとは

オルタネータとは主に自動車に取り付けられている、3相の交流電流を発生する発電機の事です。以下図の様に、交流電流は直流に変換(AC-DC変換)され、電気負荷に電力が供給されます。



<B端子>
B端子から出力された電流はバッテリーと並列に繋いで電気負荷に供給します。バッテリーと並列に繋ぐ理由は、バッテリー容量が低下している時にはオルタネータがバッテリーを充電しつつ電気負荷に電気を供給したり、 エンジンの燃費を良くするために一時的にオルタネータを停止し、その間バッテリーが電気負荷に電気を供給できるようにする為です。 B端子の電圧は12~14V、電流はオルタネータのスペックによってまちまちで、最大100~200Aまで流すことができるオルタネータがあります。

<D端子>
オルタネータの発電量は、磁化されたローターの回転スピードと、ローターに巻かれているローターコイル(フィールドコイル)に流す電流の大きさによって決まります(電流が大きい程ローターの磁力が強まる)。 ローターの回転スピードはエンジンの回転数によって決まる(つまりギア段と車速で決まる)ためコントロールが難しいので、ローターコイルに流す電流を調整して発電量をコントロールします。

ローターコイルに流す電流は、ECU(electronic control unit)によるPWM制御でトランジスタをON/OFFする電圧をD端子に与える事でコントロールします。

<P端子>
オルタネータが発電した電圧をP端子からECUに入力し、ECUはその電圧値からオルタネータが狙いの電圧値になる様にDutyを調整するために使用したり、オルタネータの故障検出をするために使用します。 B端子の電圧をECUに入力すれば良いのではないかと思うかもしれませんが、B端子の先にはバッテリーや電気負荷が接続されており、電圧変動が発生するので正常にオルタネータが発電しているかが解りづらいので、あえてB端子とは別の端子から入力しています。 フィールドコイルに流す電流をP端子側の電流としている理由も同様に、安定した電流を供給するためです。









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