IQS(初期品質調査), NCBS(新車購入調査)とは



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公開日:2025/6/7         

■IQSとは

IQS(Initial Quality Study、初期品質調査)とは、アメリカの市場調査会社 J.D. Powerが実施している、 新車購入後の最初の90日間における初期不具合の発生状況を調査するもので、9カテゴリー225項目にわたる調査項目があります。

① 外装 (31項目)
ドア操作性、ボンネット操作性、トランク操作性、車内への水漏れ、燃料供給困難、塗装不良、風切り音、ロードノイズ、ボディの傷など

② 内装 (27項目)
インパネ/ダッシュボード/グローブボックス/ドアパネル/コンソールなどの異音や操作性、ハンドル操作性、カーペット隙、ガラス類の歪みや傷、嫌な臭いなど

③ 装備品/コントロール/ディスプレイ(39項目)
ワイパーやウォッシャーの動作不良やふき取り不良、タイヤプレッシャーモニタ/ウィンドコントロール/ドアロック/ルームランプ/ヘッドアップディスプレイ/ホーン/FOBキーの動作不良や操作性、ミラー視認性など

④ インフォテインメント (24項目)
ラジオ/オーディオ/スピーカー/ナビ/電源プラグ/USBポートの動作不良や操作性など

⑤ シート (25項目)
シート(ヒーター付き、クーラー付き、マッサージ付き含む)/シートベルトの動作不良や操作不良、シート/ヘッドレストの不快感、傷など

⑥ 空調 (11項目)
ヒーター/クーラー/デフロスターの動作不良や操作性、設定温度に到達しない、ブロアー音が大きい、窓の曇りがとれない、など

⑦ 走行性能(20項目)
ハンドルのとられ、ステアリングの遊び、ブレーキの振動/効き不良/過敏に効く、ブレーキダスト、パーキングブレーキ/オートホールドの動作不良や操作性、ペダルの位置/異音、サスペンションノイズ、乗り心地、 タイヤの欠陥、ABS/TCS/DSCの動作不良など

⑧ パワートレイン (25項目)
エンジン始動できない/始動時間が長い、ラフアイドル、エンスト、エンジンやミッションからの異常音、サージング、出力不足、燃費不良、MIL点灯、バッテリー不具合、充電問題、ギアが入りにくい、シフト操作が困難、変速ショック/タイミングに違和感など

⑨ 運転支援 (23項目)
クルーズコントロール/車線逸脱警報システム/衝突防止アラームの動作不良や操作性、パーキングカメラ/センサーの動作不良や画質やレンズの汚れやすさ、アラートの煩わしさ、など


<評価指標>
100台あたりの問題件数(PP100)という指標で評価され、数値が低いほど高品質とされます。

例:PP100=85 → 100台中85件の問題が報告された。

■NCBSとは

NCBS(New Car Buyer Study、新車購入調査)とは、J.D. パワー社やイプソス社が実施する「新車購入者の購買行動と満足度」に関する調査のことで、 購入後一年以内のユーザーに対して自動車の購入に至る過程や購入後の満足度、ブランドの評価などを調査します。

①購入理由と決定要因
購入車種を選んだ理由(デザイン、燃費、価格、ブランドなど)や、他に検討した車種とその理由など

②購入プロセスの詳細
情報収集方法(ネット、カタログ、試乗、口コミなど)や購入までに訪問したディーラー数など

③ディーラー体験
営業スタッフの対応品質、店舗の雰囲気・設備、試乗体験や見積もりのわかりやすさなど

④価格・条件の交渉
値引きや下取り対応、購入決定の決め手など

⑤納車プロセス
納車時の説明や対応、満足度など

⑥車両の満足度
内外装、走行性能、燃費、快適性、技術装備への評価など

⑦今後のロイヤルティ
同じブランドを再購入したいか、周囲への推奨意向(Net Promoter Score的要素も)など










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