OBDとは 規格 コネクタ端子のpin配列



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公開日:2023/2/25         

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■OBDとは

OBD(On Board Diagnostics)とは車載故障診断装置のことで、車の内部で行う部品の故障診断のことです。 排ガスに影響する部品の故障はメーターにMIL(Malfunction Indicator Lamp)を点灯させ、排ガスに影響ない部品の故障はマスターワーニング等を表示します。 なお狭義ではOBDとは排ガスに影響する部品の故障診断のことを指します。

ランプが点灯したら、ユーザーはディーラーに修理してもらいに行く必要がありますが、ディーラーはスキャンツールで運転席の下あたりにあるOBDコネクタから CAN通信上に流れている様々な情報を吸い出して故障の原因を突き止めます。



<OBDの変遷>
OBDはもともと排ガスを抑えるための仕組みで、1980年代にアメリカのカルフォルニアで普及しました。 我々はアメリカというと排ガスもお構いなしで車を走らせるというイメージが強いかもしれませんが、 カルフォルニアはその地形から空気の循環が悪いため排ガスがたまりやすく、とても排ガスに悩まされていたことと、 カルフォルニアはリベラルの人が多く地球環境への意識が高いこともあり、カルフォルニアは世界一排ガス規制の厳しい地域となりました。

当時はまだOBDへの対応が各社ばらばらで、故障診断コードやOBDコネクタの形が統一されていませんでしたが、 その後OBD-Ⅱとなり各社でOBDコネクタ(DLC:Data Link Connector)の形状や故障コードが統一された規格(SAE J1979)となりました。

今後はOBDonUDSといって、これまで併存していたOBDのプロトコルとUDS(Unified Diagnostic Services)のプロトコルを共通化させた規格(SAE J1979-2)になり、 OBD診断が適切に行われているかの情報(IUMPR:In-Use Monitor Performance Ratio)や、故障時のより詳細な情報(FFD:Freeze Frame Data)が共通の規格で取り出すことができるようになります。

■DLC(OBDコネクタ)の pin配列

■DTCコード

DTC(Diagnostic Trouble Code)とは故障診断コードといって、各故障形態に割り当てられた四桁のコードです。 各ECUは部品故障時にこのコードをストアするため、スキャンツール(GST:Generic Scan Tool)で情報を吸い出した時に、どの部品が故障したか分かるようになっています。 コード番号は、国際標準規格(ISO15031)や米国自動車技術会(SAE J2012)等によって以下の様に規定されています。









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