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公開日:2017/9/26 , 最終更新日:2020/5/28
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・In English
前提知識
・加速度センサの原理
・弧度法
加速度センサを使って勾配角を求める方法を説明します。
■勾配の定義
勾配は、水平方向に進んだ距離とその時垂直方向に上昇した高さの比率で定義し、以下のとおりとなります。例えば、100m進んで5m垂直方向に上がる場合、勾配は5%となります。

例えば、勾配が5%の時の角度θを求める場合。

となります。度数とラジアンの変換方法はこちらを参照。
■勾配の算出
<物体が静止している場合>
以下の様にセンサを置いた時にセンサに加わる加速度(力)から勾配を求めます。ここでセンサが検出するのは下記"A"の成分となります。

例えば、加速度センサが3.0[m/s2]を出力している場合の勾配角は以下のとおり。

<物体が移動している場合>
以下の様にセンサを取り付けた物体(自動車)が坂を上っている場合、センサで検出される加速度は、車両の傾斜分と車自体の加速度の二つの要素が加わります。
従って、もし加速度センサとは別の、車両の移動速度を検出できるセンサがあれば、加速度センサの検出値から移動している車両の加速度を引けば、坂の勾配を求めることが出来ます。

下り坂の場合
車両が下り坂を自由落下している場合、先述したとおりセンサは重力加速度分は検出しないので出力はゼロになります。
しかし車両は自由落下分の移動速度を他のセンサで検出するので、勾配の算出としては最終的な加速度はマイナスの値となり下り坂と判別できます。

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