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公開日:2017/6/27 , 最終更新日:2019/9/7
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前提知識
・電気回路の基本
・モーターと回転運動体の微分方程式
現代制御で扱う状態方程式の具体的な事例として、以下のRL回路+モーター+円盤モデルを用いて説明します。

■微分方程式
状態方程式を求めるには先ずは微分方程式を解く必要があります。
入力をV(t)と電流i(t)の関係、及び角速度ωと電流i(t)は以下式で表すことが出来ます。詳細はこちらで説明。


(Ke:逆起電力定数, Kt:トルク定数, J:慣性質量)
■状態方程式, 出力方程式
(1)式を変形して(2)式と並べます

上式を行列式で表した形が状態方程式となり以下となります。

また出力をw(t)とした場合、出力方程式は以下となります。

これを一般化すると以下となります。

■ブロック図
上記状態方程式の一般系をブロック図で表現すると以下となります。

また、先ほど説明した(1)(2)式をブロック図で表現すると以下となります。
上記の一般化された表現と異なっているのが解ります。

■Scilabで動きを確認
scilabで動作を確認します。2パターン用意してあり、上側の数式の書かれたブロックは状態方程式を表し(ブロックに関する詳細はこちらを参照)、
パラメータを入れるだけで下側のブロックと同じような動作を実現できます。パラメータは以下のとおり。
・R=5 (Ω) 電機子抵抗
・L=0.2 (H) インダクタンス
・J=0.001 (kg・m^2) 慣性モーメント
・Kt=0.1(N・m/A) トルク定数
・Ke=0.1(V/(rad/s)) 逆起電力定数

シミュレーション結果は以下のとおり。2つのパターンで結果が一致しているのが解ります。

次に、このシステムを狙いの動作にするための状態フィードバック制御について説明します。
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