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前提知識
・熱量と温度の関係式
■ジュール熱
ジュール熱とは導体に電流が流れた際に発生する熱量のことで、以下式で表します。熱の発生原理は、導体中を移動する電子が原子と衝突することによって原子が振動したことによります。
■導体の抵抗
導体の長さと断面積から導体の抵抗を以下の式のように表します。
<温度との関係>
銅線は温度が上昇するに従い抵抗値が高くなり、以下式で表します。
温度が高くなると抵抗が上昇し、抵抗が上昇すると更に温度が高くなり、これが行き過ぎた状態を熱暴走といいます。このような熱暴走は、銅線自体の抵抗値の上昇によるものや、
コネクタのカシメ部の熱膨張による応力変化によって銅線との接地面積の減少による抵抗値の上昇によるものなどがあります。
■銅線の温度の求め方
上記で発熱量が分かれば、以下熱量と温度の関係式によって温度を求めることができます。
上式に(1)式を代入すると、
■熱抵抗とは
熱抵抗とは発熱量[W]に対する温度上昇値を意味し、熱抵抗を使用することでも導体の温度を求めることができます。
なお、電線のように長い導体の温度を求める際には、単位長さ当たりの熱抵抗値を使う場合があります。その際、式の形は変わらないのですが単位を以下のようにする必要があります。
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