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■3極プラグ
電化製品のプラグの端子が3極になっている物がありますが、この3極プラグの役割を説明します。
3極プラグのうちの二つの端子は通常のプラグと同じ役割なのでわかると思いますが、3つめの端子はアースまたはグラウンドといって、
電化製品が漏電した時にそこから電気を流し、人体に電気を流すのを防ぐ役割を持っています。
下図は電柱の上にある柱上トランスから家庭内の電化製品に至るまでの電気配線の概略図です。
アースは電化製品の主に外壁に設置されており、そこから一つのケーブルにまとめられてコンセントに繋げられます。
アース端子がついている電化製品としては洗濯機、電子レンジなどがありますが、3極プラグになっているのではなくアース線が直接外壁に設置されている物もあります。
■漏電とは
アースは電化製品に漏電が発生した時に役に立ちますが、漏電とはどういう状態かを説明します。
漏電とは本来とは違う経路に電気が流れる状態になっている事で、その原因は水ぬれや経年劣化による絶縁処理不良、ケーブルの外傷などがあります。
アースが無い場合、漏電はその状態で電化製品に触ると最悪感電死に至るほど非常に危険な状態です。
アースがあると漏電していてもアース経路に電気が流れるため、その状態で触っても人の方が抵抗が高く人に電気はまず流れません。
ただし100%大丈夫という訳ではなく、アースの抵抗が高かったり、人体が濡れていて電気が流れやすい状態では人体に電気が流れる恐れがあるので、
漏電している機械には触らない方が良いです。
■漏電ブレーカー
アースを付けていても100%安全という訳ではなく、何よりアースから電気が常に流れている状態になり、電気代がかかります。そこで役に立つのが漏電ブレーカーです。
漏電ブレーカーは以下のような原理となっており、AとBに流れる電流差を検知して回路を遮断するようになっております。これは変流器やクランプメータと同じ原理です。
漏電ブレーカーとアースはどちらも必要
上記で説明したとおりアースだけでも漏電対策は完ぺきではなく、また漏電ブレーカーだけでも充分ではありません。アースが無く漏電ブレーカーだけの場合、
漏電して初めてブレーカーが作動するので、一瞬ではありますが人体に流れ、その後ブレーカーが作動することになります。
従って漏電対策にはアースと漏電ブレーカーどちらも必要になります。
■漏電、地絡、ショート(短絡)の違い
漏電は地絡の一種ですが、違いは大地に流れる電流の大きさにあり、抵抗を介して大地に流れるので比較的電流が小さいのが漏電、
抵抗が小さく大きな電流が流れるのが地絡となります。ショートは抵抗を介さず中の回路が接触して大電流が流れる事を言います。
なおショートは漏電ブレーカーでは検知できません。
ショートは安全ブレーカーによって検出します。以下は熱動式ブレーカーといい、2枚の膨張率の異なる金属を貼り合わせることで、大電流が流れた時の
熱膨張により湾曲させて電流を遮断することができます。
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