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前提知識
・ブラシ付きDCモーター
・インバータ
・交流電流
・自己誘導
・ホール素子
■ブラシレスDCモーター(BLDC)
ブラシ付きDCモーターは整流子とブラシが接触しているので、摩耗していつか使えなくなるという欠点があります。
BLDCはその名のとおりブラシが無いので、寿命が長いという利点があります。またブラシ付きは電流が瞬間的に途絶えるので効率が悪いですが、BLDCは効率が良く緻密な制御が可能となります。
その代わりBLDCは高価です。
<概略構造>
直流電流をインバータにより3相の交流電流に変換します。ステータに(例えば時計回りに)順番に電流を流すと、自己誘導により発生した磁界にローターの極が引き寄せられるように動くため、ローターが回り続ける事ができます。
ホール素子はローターの回転数検出用に使いますが、ローターを回すのには直接は関係は有りません。

■ステッピングモーター
ステッピングモーターも広義ではブラシレスのDCモーターで、基本原理も同じですが区別して呼ばれます。ステッパモーター、パルスモーターともいいます。ステッピングモーターの特徴は、ローターの磁力部分を突起状にし、A相とB相に与える電圧のパターンを決めてやることで離散的ではあるが正確な位置決めができ、フィードバック回路を必要とせずにパルス信号のオープン制御で実現できます。
一方BLDCは、回転位置を連続的に、回転速度も高速にコントロールできますが、フィードバック回路と位置を検出するセンサが必要なので、高価となります。

<特徴比較>

<ステッピングモーターを扱う時の注意点>
ステッピングモーターは強い外乱を与えられた場合、その位置がずれてしまう場合があります。これを脱調といいます。脱調すると
例えばステッパモーターでバルブの開度を制御していた場合、ステッピングモーターにはセンサが無いのでバルブを閉じたつもりが開いたままになってしまう等の問題が生じます。
これを防ぐために、バルブの全閉位置だろうという所まで時々意図的に突き当てるようなことをします。また通常使用する分においても、全閉にする際に勢いよく閉じるとバルブが突き当たった衝撃で脱調してしまうので、ゆっくり閉じてやる必要があります。
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