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・In Japanese
前提知識
・DCモーターの原理
・Scilabの使い方
■モーターと回転運動体の微分方程式
こちらでDCモーターの原理について説明しました。次にモーターに円盤を取り付けてその動作を確認します。

電圧と電流の関係式は以下のとおり。(ω:モーターの回転速度, Ke:逆起電力定数)

またモーターの発生トルクTは以下のとおり。(Kt:トルク定数)

更にモーターにかかるトルクは、イナーシャJと角速度ωから以下の様に表現できます。詳細はこちらで説明。

(2)式を(3)式に代入してTを消去すると以下のとおり。

■モーターと回転運動体のモデルをScilabで設計
電圧に対する円盤の回転速度の関係をScilabで再現します。それにはちょっとしたコツというか慣れが必要なのですが、まずは(1)式を以下のとおり変形します。
Scilabの使い方はこちらを参照。

ここからブロック図で表現していくのですが、(4)式は以下の記述になります。

ここでdi(t)/dtを積分するとi(t)になるので、以下と表現できます。

次に(5)式をブロック図で表現すると以下となります。

dω(t)/dtを積分するとω(t)になるので、以下と表現できます。

ここで、図1と図2を以下の様につなぎ合わせる事が可能となります。

これで、電圧に対してモーターの回転速度がどうなるかを表現することが出来ました。
これをScilabで記載すると以下の様になります。

■モーターと回転運動体の動作のシミュレーション結果
上記モデルをシミュレーションで確認します。パラメータは以下のとおり。
・R=5.7 (Ω) 電機子抵抗
・L=0.2 (H) インダクタンス
・Jm=0.00011 (kg・m^2) 電機子の慣性モーメント
・Ji=0.0013 (kg・m^2) 円盤の慣性モーメント
・Kt=0.072(N・m/A) トルク定数
・Ke=0.0716(V/(rad/s)) 逆起電力定数
ここでJ=Jm+Jiとなります。

■モーターの角速度から電圧を求める場合
今回は特に使いませんが角速度から電圧を求める場合、(5)式を(1)式に代入します。

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